適正な為替水準とは

米ドル円相場が、円高方向に進んでいます。

今年の米ドル円相場は、117円台からのスタートでしたが、3月半ば頃からは、一気に円高方向に向かってきています。

米ドル/円相場チャート(日足)
【米ドル/円相場チャート(日足)】(GMOクリック証券・Platinum Chart Plusより引用)

こうした動きは、11月初めのトランプ大統領当選以降、大幅な減税や公共投資への期待により一気に円安が進んだ反動ともいえるものです。

トランプ氏が大統領選挙に当選した当時の為替相場は1ドル104円程度でしたが、そこから一時118円台まで円安になり、その後現在は108円台まで円高になっていますので、米ドルの上昇分の半分以上は帳消しになった計算です。

米ドル円相場の動きは、一般的には、日米金利差拡大→米ドル高金利差縮小→米ドル安と語られることが多いと思います。

しかし、日米の金利差の拡大、縮小は、一時的な動きの方向性を示すものとはいえますが、どこが相場の落ち着きどころであるかを示すものではありません(金利差が何パーセントだから1ドル何円と決まるものではありません)。

実際のところ、米ドル円相場は、どの水準で落ち着くのでしょうか?

ヒントになるのは、「実質実効為替レート」という考え方です。

円の複数の通貨に対する総合的な為替レートとして貿易相手国との貿易取引量で加重平均して算出する値が「実効為替レート」とされますが、さらにその数値にインフレ等の物価調整を施した後のものは、「実質実効為替レート」と呼ばれます。

国際決済銀行(BIS)によると、米ドルの総合的な実力を示す実質実効為替レートは、2月の時点で126(2010年を100とする)となっており、近年、著しく米ドルが強くなってきています。

トランプ大統領も、就任当初はあまり為替に言及していませんでしたが、ここにきて、通貨問題を主要な外交交渉のテーマに掲げる姿勢を見せてきています。

今後、外交交渉において、トランプ大統領が日本に対して、ストレートに為替問題に言及し、日銀による量的緩和政策が不当な円安誘導政策であると明言するなどした場合には、為替相場に大きな影響が及びそうです。

実際、「購買力」という観点から米ドルと日本円を見たとき、日本円は相当に安い水準にあると感じます。

例えば、ニューヨーク市の最低賃金時給15ドルですが、1ドル=108円で換算すると、時給1,620円にもなります。

日本では、一番高い東京でも、最低賃金は時給932円です。

物価で見ても、日本では、この20年ほどは、物価が上昇したという実感があまりありませんが、アメリカでのこの20年の物価の上昇は、かなりのものがあります。

そう考えると、米ドルと円の相場は、物価上昇率の違いにより、時間とともにどんどん円高になってしかるべきなのです。物価が上昇するということは、通貨の価値が下落しているということであり、アメリカドルの方が、日本円より早いスピードで通貨の価値が下がっているのです。

昔は1ドル360円だったから今は円高だというのは全くのナンセンスです。1ドル360円時代のドルの購買力と今のドルの購買力には天と地ほどの差があり、日本円に関してはアメリカほど購買力が変わっていないため、名目上の為替レートが円高になるのは当然です。

私が感覚では、米ドル円の為替の適正水準は、1ドル=90円ぐらいでしょうか。

今、1ドル108円で円高だ円高だと言っていますが、今後、1ドル=100円割れする程度の円高局面は、起こっても何の不思議もないと思っています。


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金持ち父さんを目指して日々勉強&実践に励む過程を記録したブログです。2014年9月9日にスタートしました!
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